STORY

08.UnSunGの頭の中[UnSunGコラム]

理念構築から採用力強化までのプロジェクト

株式会社みぼろ
代表取締役 御母衣崇秀様
専務取締役 御母衣淑秀様
営業業務部第2グループ課長 村田雅宏様

http://www.miboro.co.jp/

当社にご依頼いただいたのはなぜでしょうか?

社長:新たな事業や業容の拡大に伴って、適切な情報を発信することが急務でした。また、新卒採用を行う上で、漠然と共有していた理念や行動指針をより明確な言葉にする必要性を感じていました。

専務:ホームページの刷新を考えていた時期でもあったんです。当初、社長や私はノータッチだったんですが、やはり当社の精神的支柱というか、魂のようなものを表現したページにならないと意味がありません。そこで、理念、ロゴ、ホームページ、会社案内などをすべてお願いできる御社を選びました。

まずは経営理念と行動指針を策定しました

村田:これまで会議などで社長や専務が話していた言葉が、より具体的なメッセージになった気がします。お客様に当社の想いを説明しやすくなりましたし、社員それぞれが根底にもつべきハートを再確認できたと思います。

社長:経営理念のストーリーブックを作ったことで、各人の理解はかなり深まったでしょう。しかし、問題はそれをいかに浸透させ、仕事の基盤にしてもらうかですね。経営理念などは、とかく上層部での共有にとどまり、それが間接的に社員に伝わるだけのケースが多いと思います。しかし、ストーリーブックなどを活用しながら、もっと直接的に話す機会を増やしていきたい。

村田:ストーリーブックはすごくいい媒体ですね。経営理念だけがあるんじゃなくて、その言葉にこめられた想いがしっかり伝わってくる。読み始めると長いんですが(笑)。

専務:今回、ロゴもホームページも刷新しましたが、それを補完する意味でストーリーブックがある。すでにお客様からも、反響をいただいています。社長が言うように、そこに魂をこめていくのがわれわれの大きな仕事ですね。

各ツールの仕上がりはいかがでしたか?

社長:比較ができないので難しいですが、私は満足しています。特にロゴは気に入りました。

専務:社長と私にかなり長いヒアリングをしてもらいましたが、それが適切な言葉やデザインになるのを見て、やっぱりプロは違うなと。スケジュールも早すぎず遅すぎず、熟慮しながら進められましたし。当社の感性やスピード感ととても相性がよかったと感じました。

村田:ロゴは確かによかったですね。従来のロゴは、何度か社長に説明を受けたんですが、どうも意味が飲み込めなかったんです(笑)。今回はいろいろなツールと一緒に進めたという点もありますが、非常に納得のいくデザイン。もっとも従来は青が基調でしたので、赤のデザインに全社員驚きましたが。

社長:えっ、そうだったの?(笑)

改めて、今後の目標を聞かせてください。

社長:どんな会社でも、社員の入れ替わりは仕方ないことですが、それを新陳代謝として放っておいてはダメだと思います。理念や行動指針がしっかり共有されていなかったことで、会社と同じ方向に進めずに辞めていく人間もいたでしょう。今後はストーリーブックなどを活用しながら、より強い結束力を培っていきたい。

専務:創業者である父親が4年前に、昨年には会社を支えた母親が亡くなり、本来的な「みぼろイズム」を築いた人間がいなくなりました。しかし、そういうタイミングで経営理念や新たなロゴを定めたのは、後継者である私たちが多くの面で彼らを超えていくという決意の表れでもあります。数十倍、数百倍の売上を目指して、前進したいですね。

村田:従来は、良くも悪くも個人的な能力に依存している面がありました。しかし、今回全員の支柱となる指針ができたことで、「物を届ける」という仕事の重要性ややりがいなどを共有できた。価値観はそれぞれでも、仕事に同じ魂が乗るようになれば、集合体としておもしろい方向に行くと思います。

社長:そうですね。誰しも仕事に悩むことはありますが、そういう時に経営理念を基盤にして、各人が進むべき方向性を見出せるような力を身につけてほしい。そうなれば、ことさらに売上云々の話をしなくても、自然に成長できる体質になっていくと思いますし、それを目指したいですね。

保存

保存

事業継承を目的とした次代代表の理念・ビジョンを浸透させるプロジェクト

東京ディフェンス株式会社
代表取締役 山田邦博様

http://www.tokyodefense.com/

当社にご依頼いただいたのはなぜでしょうか?

私に社長が承継されるタイミングで、改めて自社の事業を見つめ直すとともに、私が目指す方向性を社員に発信したいと思ったんです。

しかし、企業が使いがちな硬い言葉では、それがうまく伝わりません。何かいい方法はないかと思ってネットを見ていたら、企業理念にこめた想いなどをストーリーの力で伝えるという御社のサイトに出会って。私が探していたのはこれだ!と思いました。

また、ホームページ、会社案内などの刷新も予定していましたので、それらをトータルにお願いしたかったんです。そういう場合、広告代理店などに依頼するケースが多いと思いますが、私は広告の仕事をしていた経験があるため、代理店の下請けとなる制作会社やクリエイターのレベルで、品質がまったく変わることを知っていました。その点、御社は個人でも活躍されているクリエイターの集団でしたから、迷いはなかったですね。

当社のサービスにご満足いただけましたか?

もちろんです。どれも想像以上の完成度でしたが、特にCI-BOOKはすばらしかったですね。会社の歴史や、創業者(会長)の想いを社員に伝えるツールは、あまりないんです。あったとしても、分厚い社史とか。あんなの誰も読みませんよね(笑)。

会社の承継にあたって、創業者から受け継いだマインドや、なぜ当社が今ここにあるのか、今後どうなるべきかをどうしても社員に伝えたかった。それにはCI-BOOKが最適でした。実際、創業者や私へのヒアリングを軸にまとめてもらった内容は、本当に感動ものでした。まさしくタイトル通り当社の「プロセス」が、誇張や過不足のないストーリーに美しくまとまっていて。会長は読みながら涙ぐんでいました。

それに私自身、会長を交えつつ第三者にヒアリングを受けたことで、過去の歩みや現在の状況、具体的な未来がより明確になりました。やはり誰かに話をして、それを最適な言葉にしてもらうと、どこか漠然としていた自分の考え方や方向性がすんなり見えてくるんです。借り物のような言葉ではなく、本当に社員と分かちあいたいマインドというか。

それを社員に浸透させるためには、自分がしっかりしなければいけないという決意や、会社をさらに成長させたいという使命感もより強くなりました。妙な言い方ですが、大人になったというか(笑)。これも今回の大きな成果ですね。

ほかにもCI-BOOKの有効性は感じられましたか?

会社の理念や行動指針などを社員に伝えるには、朝礼で復唱したり、何らかの社員研修をするのが一般的だと思います。しかし、それらは意外に効果が薄いですし、現代の若い世代には響きにくいんですね。事実、高い予算をかけて研修をしても、1カ月もたてば忘れてしまうことがほとんどです。CI-BOOKは、それをスマートに解決できるツールだと思います。会社の歴史や方針などはとかく古くさい、面倒くさい、小難しいとなりがちです。それをくり返し言うよりは、簡潔なストーリーを使い、筋道立てて伝えた方がすんなり心に残るんです。

しかも、本であることが大事ですね。ウェブはどこか軽いですし、見ようと思わないと見ない。その点、自分の机に本があれば、仕事に迷った時などにすぐ開けますから。また、きれいな本にしてもらうと、取引先や家族なども、興味をもって読んでくれるのもうれしいですね。 もっとも、本を作るとなると、かなりのお値段なんだろうと思って、最初は二の足を踏んでたんです。しかし、一般的な自費出版などとは比べものにならないお手頃価格だったので(笑)。当社のように、会社の承継時に創業者の想いなどをまとめるのもいいでしょうし、具体的な売上、目標、行動などをストーリーで伝えるのもいいでしょう。使い方はいくらでもあると思います。

じつは当社も、新たなCI-BOOKを作りたいと考えています。現在、当社はシェアハウス、認可保育園など新たな事業に進出していますが、それらを開始するに至った経緯や今後の方向性をまとめたい。つまり事業ごとの「プロセス」をまとめておけば、新入社員もすぐに理解できますし、お客様や利用者にも当社の想いを伝えやすいんです。今後もいろいろご相談させていただきます。

保存

保存

「伝わる理念」と「伝わらない理念」の違い

出典:http://nihongo.istockphoto.com/

伝わる理念と、伝わらない理念は、どのような違いがあるのだろう。

企業理念、CI、呼び名は幾つかあるけれど、従業員や大衆にわかりやすく言語化されていなければ、企業として抱く想いは伝わらない。

もちろん、商品やサービスに企業としての想いが込められていて、それを利用したひとにしか伝わらない想いもあるかもしれないが、より多くのひとに知ってもらい、体感してもらうための戦略は必要だろうし、実行するうえで軸となる理念は、やはり必要になるだろう。

つまり、企業理念にしろ、個人の理念にしろ、理念は何かをなし得るには必要なものだと考えている。

では、理念は多くの企業、組織、教育組織でも掲げられているが、「伝わる理念」として機能している理念は、どれくらいあるのだろう。
おそらく現状は、「伝わらない理念」にとらわれて溺れているところが大半ではないだろうか。


「欲」をキレイな文章にしただけでは、「伝わる理念」にならない

little girl reading a book on a wharf

出典:http://nihongo.istockphoto.com/

「金を稼ぎたいから、稼げる仕事をどんどん取り入れていく。常に時代の先をいくんだよ」

そう語る経営者も、少なくはない。

現実問題、瞬発的に流行し、瞬間的に売れる商材は存在するし、流行と需要の嗅覚が鋭い経営者は、これらの商材にいち早く目をつけて短期間で利益をあげる。

ブームが終わったら、別の商材の流通に取り組むことを繰り返すのだ。

けれども、こうした経営者のもとに、「給与待遇」以外の理由でどれほどのひとが残っていくだろうか。

「金持ちになりたいから、稼げる仕事をする」という感覚は、経営者だろうが雇われている側だろうがざっくりと心にあるはずだ。

特に雇われている側は雇用されているという不安定さの反面、雇われる自由がある。

経営者に人徳や恩を感じていない限り、同じ勤務形態、事業内容ならば、いまよりも給与が高い企業に転職したいと思うだろう。

経営の雲行きが怪しくなってきたときなど、なおのことだ。

ここで社員一丸となって踏ん張ってほしいところなのに、会社への愛も経営者への親しみの念がなければ、我先にと逃げ出すこと間違いない。

このようなケースが実際に起きたとしても、何の不思議もない。「金持ちになりたいから、稼げる仕事をやる」というのは、理念ではなく「我」や「欲求」を言葉にしただけなのだから。

誰かに想いが届くとすれば「お金を稼ぎたい」という欲の共通項だけだ。

会社のシステムや経営者の考えなど知る由もない。

最悪の場合、自分が勤める会社が未来に何を目指し、何を目的としているのか知ろうともせずに、ひとが次々に入れ替わるだろう。リスクを負ってまで籍を置く理由や意味を見出せないからだ。

世の中には、まだまだ「伝わらない理念」から脱却できていないことに気がついていながら、「伝わる理念」への変化を達成できずにいる企業もある。

なんとなく「伝わらない」と不満を感じていながら、原因がわからない経営者や、「伝わる理念」の作り方を知らない経営者、そもそも経営者の中で「理念」が固まる前に、企業理念として掲げているところもある。

これらは理念としては不完全だが、「伝わらない」と感じていれば、まだ救うことができる。

これから「伝える理念」を考えれば良いのだから。


伝わる「理念」があれば、迷った時の道標になる

伝わる理念に必要なものは、「表現方法」と「明確なメッセージ」だと思っている。

表現方法は、文章化でも、映像化でも、音楽化でも、相手へ最も的確に伝えられる方法であれば、どのような形でもかまわない。

「明確なメッセージ」については、経営哲学があるのか、または言葉にできなくても、端的にでも本当に伝えたいことが見えているかだ。

先ほどの「金持ちになりたいから稼げる仕事をする」というのは、金持ちになったところでどうなりたいのか、社会をどうしたいのか、従業員の待遇をどうしたいのかなどが見えてこないし、あくまでも数ある煩悩を切り取っただけの個人的欲求にすぎない。

ところが、こうした「伝わらない理念」だって、日本人なら日本語で書いてあれば読むことも理解することもできる。

社会経験がない新卒の社員だって、それがうちの企業理念だから読んで覚えてと言われたら、数分で覚える。

けれども、それでは新卒社員も古参社員も、企業が望む行動を自発的にとることない。

せいぜい、言われたからやるにとどまるだろう。

一方で「伝わる理念」は、人を動かす。

経営者自身の経営指針でもあり、正しいもの、正しくないものの判断を迫られたときの、判断基準となる。

「伝わる理念」をここで定義付けるとすれば、「事業の先にどんな価値を見出し、どのように社会に還元できるのか」までを示したものと、「自分たちが情熱を燃やせるもの」のふたつが要であると考えている。

どちらかが欠けてはならない要素だ。

「あなたの理念は何ですか?」と問われたとき、すぐに答えられるひとは少ないかもしれない。

しかし、いますぐ言葉にするのは難しくても、自分の中の譲れない価値観や、生き方、挫折や成功から学んだこと、喜びを感じた瞬間、怒りを感じた瞬間など、あらゆる感情すべてを紐解き、それらをもとに「事業に関わることで満たされるもの、社会に提供できるもの」を見出せれば、理念として言語化することは可能だ。

これらのエッセンスを言い換えるとすれば、「ストーリー」だ。

企業ヒストリーなど、堅苦しいものだけをストーリーとして限定せず、経営者自身の人生や心境変化、経験、社会の流れの変化などからどのような影響を受けて、いまの理念に至ったかなど、実際に体感してきたストーリーをうまく整理して共有することで、「伝わる理念」となる。

実際に「伝わる理念」を掲げている企業は、こうした背景もあわせて伝えているところが多い。

そして、それらが言語化されて理念になる。

企業理念を掲げることは、社会一般的なことであるから、とりあえず作ってみたいという経営者にも出会う。

さらに、「誰が見ても会社が目指すものがわかる指針、軸がほしい。けれど、いま理念を固めるのは怖い。明日になったら、自分お考えが変わるかもしれないから」とも言う。

確かに、日々市場が変動する競争社会の中で、基本的に不変でなければならない理念を固めるのは怖いだろう。

仮に理念として固めていたとしても、企業が目指すもの、導く先が二転三転しては、従業員はたまったものではない。

理念とは、経営者含めた企業全体の動きに迷いを生じさせないための軸なのだからから、この状態のものを、「理念」としてはいけない。

ぶれない軸を見出して形にする自信がないときは、第三者視点のアドバイスが有効だ。

その第三者は、「伝えたいこと」を的確に引き出してくれるひとであれば、部外者でもいい。


理念のイメージを形にするプロに頼る方法

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理念は、つまづいたとき、判断に迷ったときに原点回帰すべきものだ。

「理念に沿えば物事を評価、判断できるもの」でなければならない。

ここまで言うと、ますますハードルの高いものだと感じるかもしれないが、ざっくりといえば、自分の過去から未来までの、想いや思考の線路を言語化したものが理念だ。

なぜこれをやるのか。

なぜこのような未来を目指すのか。

それにより、何を得られるのか。

これらをうまく言葉や形にできないならば、経営感覚が鋭いコピーライターやデザイナーなどに頼るのも手だ。

依頼者と同じ目線で、過去から10年後、20年後の未来を引き出し、共感して判断してくれるひとを、優秀な表現者と呼びたい。

世間的に有名で優秀と評価されるコピーライターや企業だけを、優秀と示すのではない。

いかに依頼者に憑依して言語化できるかが、優秀さの基準だ。

理念の「形」形作りを外部に依頼する際は、クリエイターの所属組織の規模にとらわれず、「クリエイター」の感性やインプット力、表現力をみよう。


理念を形にすることでヒトも企業も変わる

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理念作りをプロに依頼することに、抵抗感を感じるひともいるだろう。

けれども、ビジネスマンにとっては時間も重要だ。

業務に使える時間は限られていて、考える時間、迷う時間をうまく短縮する判断の軸があれば、限られた時間をより有意義に使うことがでる。

最小の行動で最大の成果をあげることができるようになるかもしれない。

なによりも、経営者が「何を、どうするために、何をするのか」を企業理念として明確に表示することで、従業員や社会が共感しやすくなり、自発的な動きも生まれてくる。

何を、どうするために、何をすれば良いか自ずと判断する軸があるのだから、経営者の顔色を伺う時間や、無駄な会議を繰り返す時間も必要もなくなるかもしれない。

「伝わる理念」か、「伝わらない理念」かを判断するポイントは大きくわけてふたつある。

そこに「事業の先にどんな価値を見出し、どのように社会に還元できるのか」が示されているか、「自分たちが情熱を燃やせるもの」が表現されているかを俯瞰で見てみればいい。

もしくは、従業員に直接聞けばいい。

「この会社の理念って何?」と。

たどたどしくても、言葉を選びながらでも、自らの想いに沿うような答えが返って来れば、「伝わる理念」だ。

いまいち腑に落ちない答えであれば、相手も腑に落ちない理念だと感じている。

あなたが掲げる理念が伝わっていないという証拠だ。

ストーリーとは何からうまれ、何に変わるのか

 

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コーポレートアイデンティティ、CI、企業理念にコーポレートメッセージetc…経営陣がいくら大層なものを掲げていても、正しく等しくインナーブランディングが行われなければ、ただの飾りになってしまう。

内部で理念浸透しないものが、社外の広い競争社会で通用するはずがない。では、どうやって従業員の間で企業の考えを共有させればよいのかという問いに、わたしは「ストーリー」を加えるように、と助言する

「ストーリー戦略」については以前綴ったが、今回は「ストーリー」の存在そのものについて考えてみようと思う。


「ストーリー」ことばの意味

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ストーリーは直訳すると物語、筋書きだ。

物語とは何かを調べると、

1 さまざまの事柄について話すこと。語り合うこと。また、その内容。「世にも恐ろしい―」

2 特定の事柄の一部始終や古くから語り伝えられた話をすること。また、その話。「湖にまつわる―」

3 文学形態の一。作者の見聞や想像をもとに、人物・事件について語る形式で叙述した散文の文学作品。狭義には、平安時代の「竹取物語」「宇津保物語」などの作り物語、「伊勢物語」「大和物語」などの歌物語を経て、「源氏物語」へと展開し、鎌倉時代における擬古物語に至るまでのものをいう。広義には歴史物語・説話物語・軍記物語を含む。ものがたりぶみ。

4 歌舞伎・人形浄瑠璃の演出の一。また、その局面。時代物で、立ち役が過去の思い出や述懐を身振りを交えて語るもの。 https://kotobank.jp/word/%E7%89%A9%E8%AA%9E-186183

 

とある。今回わたしが示す物語とは、1に該当するものだろう。

一方で筋書きはというと、以下のようだ。

1 演劇や小説などの大体の内容を書いたもの。あらすじ。「芝居の―」

2 あらかじめ仕組んだ展開。「事が―どおりに運ぶ」 http://dictionary.goo.ne.jp/jn/118204/meaning/m0u/

この場合、1も2も近いような気がする。

「物語」にしろ「筋書き」にしろ、わたしがここで語る「ストーリー」とは、「ひとの心を動かす唯一無二のもの」であり、「現実社会で生きて活用されてるストーリー」だと前置きしよう。

どんなに難しいことばも、身近な出来事や感情表現に例えると、理解しやすくなるだろう。たとえば親が子どもに「ひとを殴ってはいけない」と教えるとき、なぜひとを殴ってはいけないのか、殴るとどんな結末が訪れるのかなどを、たとえ話をして言い聞かせることがある。

ひとを殴ると相手が怪我をする。怪我をすると相手はどんな気持ちになるだろう。目を怪我したら大好きな電車を見ることができなくなるかもしれない。痛くて遊べなくなるかもしれない。このように具体的な事象を提示することで、子どもはなぜひとを殴っていはいけないのかというストーリーに「共感」できる。理解すべきものの難易度はともかく、「共感」することで心に浸透するのは、子どもに限った話ではない。

しかし、共感を呼ぶコンテンツはストーリーだけではない。一枚の写真、料理、香りからだって、共感し、感動を得ることがある。共感を目的とするなら、ストーリーばかりに頼らなくてもよいではないかと言われれば、そうかもしれない。それでは、モノとストーリーの差についても考えてみよう。


静止画やモノとストーリー

Laughing child on swing in summer park
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ずっと応援しているサッカーチームが優勝をした翌日、新聞一面に優勝を決めた瞬間の写真が大きく掲載されていたとしよう。

その写真をみて狂喜乱舞するひともいれば、優勝の事実を情報として記憶にとどめるだけのひともいると思う。

両者の違いを平たく言えば、サッカーに対する興味の差かもしれない。

では、同じサッカーファンで、優勝チーム以外のファン目線を加えてみよう。そうしたとしても、優勝チームのファンほどの喜びや興奮はみせないだろう。ひいきにしているチームの敗北に対する嘆きや悲しみが優っているかもしれない。

このような感情が生まれたとき、直接的な起因となったものは「写真」だけではないと考えている。もちろん、この世のものとは思えない絶景を収めた写真などから得る感動も存在するけれども、そちらについてはニュアンスが異なるので割愛させていただきたい。

写真により揺り動かされた感情の出処について話を戻そう。喜ぶ側と悲しむ側、両者に共通していることはサッカーファンということだけではなく、「優勝に至るまでの経緯」を知っているということだ。

過去にどんな選手が在籍していて、どれだけの接戦が繰り広げられ優勝に至ったのかを知らなければ、「へぇ、優勝したんだ」という感想以上、語りようがない。もっとディープなファンは、選手それぞれの人生までも、情報として得ているだろう。

そうなると、「写真」そのものが感情を刺激したのではなく、「チームが辿っている道のり」から切り出された「一場面」に反応したのだと考えられる。それも栄光を手にした歴史的瞬間ならば、狂喜乱舞したくなる。この場合、「チームが辿っている道のり」こそが、ストーリーに相当するものではないだろうか。

しかし、美味しい料理を食べてお気に入りのレストランを見つけたときは、「レストランが辿っている道のり」というストーリーに共感したわけではない! 味覚、嗅覚、視覚が刺激されたんだと主張されるかもしれない。

このケースも、わたしには五感だけの感動とは言い切れない。美味しい料理のレシピが生まれるまでに行われた、料理人たちの試行錯誤、料理人たちがそのレストランで腕をふるうまでの軌跡。あらゆるものが交差した延長線上に、その料理が生まれたのだから。

そしてその料理に感動したひとの人生の中に、「いきつけのレストラン」として組み込まれて展開されていく。

いま、見聞し、触って感じたり、舐めて感じるものは、人生の中の一瞬の出来事だ。何かを見た、食べた、触ったという行動は、自分にとってはただの一場面かもしれない。しかし、その一場面をシェアした側にとっては、現在進行形の通過点なのだ。

化石だって、いきなり化石になったわけではない。数千年、数万年の時間を経て、いまの形になった。気が遠くなるような時間のなかで、どのような変化を辿ったのかを知れば、興味のあるひとはどんどん化石に魅了されるだろう。

まとめてみると、わたしはあらゆるもが、時間の軸の上で生まれたものだと考えている。魔法のように、ゼロの空間から突然出現したり、なんの予備動作なしに美味しい料理や、優勝の座を手にすることはできない。つまり、あらゆるものに、それぞれが時間の経過と同時に辿ってきた道のり、ストーリーがある。ストーリーがあるから、その進行上の一瞬に何かを生み出し、共感させることができる。

スーパーにりんごが並ぶ光景にはストーリーを感じないかもしれないが、その光景は長野のりんご農家から続くストーリーの「ひとコマ」かもしれない、と感度が高い人なら気付くだろう。

静止画やモノにも、必ずといっていいほど「ストーリー」が存在していると考えるのが妥当ではないだろうか。


点が線になったとき、ひとは心動かされる

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企業理念やコーポレートアイデンティティを、本当の意味で理解してもらうために「ストーリー」が必要だという意味を、少し理解してもらえただろうか。

CIや企業理念、クレドなどが、従業員にとってただの「静止画」という認識では、いくら毎朝の朝礼で復唱させていても「共感」はされないし、理解もされない。結果、実行されるはずがない。これらは、企業や経営者が進む時間軸から生まれたひとつの「点」であり、点だけを従業員に放ってもその先のストーリーを生み出すことはない。

CIや企業理念、クレドと呼んでいるものを生み出した経緯、想い、先に描く共有したい未来など、企業側の時間軸にある点と、従業員が持つ点を結ぶことで同じ時間軸を歩むことができる。この点と点を結ぶための線が、ストーリーだ。

時間の流れの中に変化が生まれたときは、新しいストーリーが生まれたとき。だれかの心が動いたときは、ストーリーに変化が起きたとき。

点と線をつなぐストーリーは、唯一無二のものになる。似たようなシーンがあるかもしれないけれど、全く同じ過去、現在、未来を辿ることはない。企業も、ひとも、モノも、生まれた瞬間からストーリーを持っている。

想像と共感はすこし違う。

自分が人生や歴史というストーリーの登場人物であることを感じ、自身の行動には、周囲に絡み合うストーリーに変化をあたえる可能性や力があるのだと知れば、他者の言葉や気持ち、想いにも共感しやすくなるだろう。

ストーリーというレールがなければ、未来に向かうことも、心を動かすことなどできない。

そう、信じている。

「ストーリー戦略」が可能にするもの

 

Humorous Decision making concept. Young child in a suit thinking

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小規模ながら会社を経営している知人から、とてもシンプルな質問をされる機会があった。

どうして戦略に「ストーリー」が必要なのかと。

中小企業だろうが、大手上場企業だろうが、なにかしらの経営戦略を掲げている。そのなかで、「ストーリー戦略」という言葉を知ったらしい。

まずはじめに、質問を質問で返してみた。

「御社の経営戦略はどのようなものですか?」と。

すると知人は、「×年後までには××事業部門の××達成率を125パーセントに底上げし、××のコストをマイナス30パーセントに引き下げる……」と教えてくれた。

なるほど。具体的な数字が散りばめられた立派な戦略をお持ちのようだ。いつまでに、なにをどの程度どうしたいかは理解できたが、それを戦略として掲げるに至った経緯と根拠が目に見えない。

なによりも、従業員たちはその戦略達成の重要性を理解しているのだろうか。

「仮定の話ですが、あなたが一般の従業員として勤めていたとしましょう。そして、その戦略を会議で決まったことだからとトップダウン方式で提示されたとき、すぐに理解できますか? ひょっとしたら、そもそも戦略ってなんだろうと思う同僚もいるでしょうね」

少し嫌味っぽくなったかもしれないが、改めて問いかけると知人は腕を組んで考え込んでしまった。

では戦略とはなにか、ストーリー戦略とはなにか、考えてみよう。歴戦のビジネスマンからすれば当たり前のことかもしれないが、ここは復習だと思って。


戦略とは

 Chewed out by the boss

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戦略を定めるには数学的な根拠が必要になるだろう。

売上高の推移や価格設定、顧客の需要に人件費の配分比率など、多くの要素を盛り込んだ具体的なものだ。それらをふまえ、なんのために「経営戦略」をたてるのか質問をすると、こう返ってくるだろう。

「今よりももっと利益を上げるため」だったり、「ブランド価値を高めるため」など、こうしたニュアンスの答えだ。

そのためにどうするべきかを筋立てていくのが「戦略」であり、長期的な指針は重要だ。いまよりも悪い状況にするために戦略を立てる経営者など、いるはずがない。

では、「いまよりももっと利益を上げるため」にはどうすればいいか掘り下げてみたい。

そこに必要なのは、「差別化」だろう。

例えば目の前の棚いっぱいに、市販の感冒薬が並んでいるとしよう。どれも似たような効能を謳っている商品のなかから、あなたはどの製薬会社の商品をカゴにいれるだろう。

薬剤の形状で選んでいるかもしれないし、単純に価格だけで決めているかもしれない。ちょっと薬剤に詳しい人は、裏面の成分表を読んで決めるかもしれない。さりげなく行っているが、この行動は紛れもなく比較・選択による差別化だ。

製薬会社は、類似品でも他社となにが違うのかを明確にし、その差異がどれだけのターゲット層に響くのかを探らなければ勝者にはなれない。

もちろん「広告宣伝費」の投資規模にもよるだろうが、広告宣伝方法にも「差別化」が必要であることは、容易に想像できるだろう。似たようなBGMとナレーションのCMでは、どちらも混乱してしまい顧客の記憶に残らないからだ。

つまり、他社との差別化なくして戦略は成り立たない。そして、どんなに精密な分析やシミュレーションを重ねて掲げた戦略であっても、賛同し理解を得ることができなければ意味がないのだ。


 シミュレーションの限界

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戦略を練るにあたり、数学的データだけではなく、ある状況を「仮定」したシミュレーションをするだろう。

数年後までに、とある商材流通コストAを、コストBにした状況を想定し、その差異で収益あげるためのプランを「戦略」の一部として掲げているとしよう。

おそらく、専門部署や担当によるシミュレーションがプランの根拠になるのだろうが、自分が経営者の立場ならば、もう一声と言いたい。

なぜならば、「どうしてコストAがコストBになったのか」という因果関係が、数字だけでは対外的にはっきりと伝わってこないからだ。もっとわかりやすく、具体的なものが欲しい。

下手をすると、コストAの削減にゆかりのない従業員や部署も存在するだろう。

「わかるひとにはわかる」ような状態では、戦略とは言えない。

先の話から再度例えをあげれば、市販薬の製造販売メーカーが「うちの商品の良さがわかるひとだけが買ってくれればいい」なんて傲慢な商売をしていたら、数年後には棚から消えているだろう。

あっという間に他社との差別化、改良化の波に置いてきぼりにされてしまう。

戦略を実行するときも同じだ。

「どうしてコストAがコストBになったのか」、その因果関係を理解できない「多数派」を差し置いて、どうして実現できよう。

仮にシミュレーションで得られる結果から確かな因果関係を説明できたとしても、数値では伝えきれないものが沢山ある。

数値的データはひとつの指針であり、シミュレーションに取り入れた数値を実現可能にするのは、従業員や消費者だ。こころを持った人間による行動が起因になる。

シミュレーションを重ねることはとても重要だが、シミュレーション内容に共感性がなければ、「よくわからない架空の理論」で終わる。「そういうものなのだ」と無理やり飲み込むほかない。

少しずつ見えてきただろうか。

戦略に加えるべきものはなんなのか。

「共感性」だ。


ストーリーなくして、ひとは動かせない

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ストーリー戦略なんて、卓上の空論だと思うひともいるだろう。今回の知人も、本心では「架空の物語を戦略だなんて」と思っていたのだろう。

しかし、「仮定の話ですが、あなたが一般の従業員として勤めていたとして、その戦略を会議で決まったことだからとトップダウン方式で理解しろと言われたら、本質を理解できますか? ひょっとしたら、そもそも戦略ってなんだろうと思う同僚もいるでしょうね」と問いかけたときの知人は、考え込んだ。

役員や上層部が決めたことだからやらなければならない。

そんな雰囲気に心当たりがあるのかもしれない。

ではどうやって、一致団結し、皆が同じ方向を向いて歩めるのか。どうやったら伝わるのか、思考を巡らせていたのかもしれない。

ストーリーは、ファンタジーな童話であるとは限らない。

数学的なシミュレーションに基づいた戦略が骨だとすれば、ストーリーは肉だ。

「AをBにする」ことが目標だったとして、なぜAをBにする必要があるのかきちんと伝わらなければ、目標達成のための「戦略」としての存在意義が極めて希薄になる。

そこで「ストーリー」の出番だ。

よりリアルで共感できるストーリを加えることで、いままで掲げてきた戦略に「リアル」が加わり、多くの理解を得られる可能性が高まる。

もしも新しい商材の販売営業プロジェクトに参加することになったとき、「商材Aを1万個売ることにより得られる利益はBなので、目標はBだ!」と掲げれれても、マーケティングによる予測数値だけでは理解しにくい。

どんなに商材のスペックが高くても、なぜ商材Aが1万個も売れる予想をしているのか、ピンとこないからだ。

しかし、商材Aのターゲット層が手にとろうと思う心境や環境をストーリーにして提示し、商材Aを手にした顧客に生活変化を与え、口コミやネットでの書き込みなどの宣伝効果Cも生じ、結果、Bという利益が期待できると説明されれば、共感性が高まる。

ストーリーで共感性を高められたことにより、骨であった数学的なシミュレーションに基づいた戦略にプラスアルファが加わり、より明確でリアルなものになったケースもある。

戦略は「差別化」だと言ったが、「他社と自社が差別化できるポイントにおいて共感させるもの」として、ストーリーは必要なのだ。

世の中を動かしているのはひとだ。ひとを動かすには、こころを動かさなければならない。

ストーリーは肉であり、骨にもなる立派な「戦略」だ。

社長がプロフの趣味欄に「スポーツ」を記す、5つの理由

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日本に限らず、世界のリーダーたちの趣味といえば、多くがゴルフを連想するのではないだろうか。

なぜ、リーダーたちは貴重な休日を潰してまでゴルフに興じるのか。

ひょっとしたら、1986年から1990年代初頭のバブル経済期の名残かもしれない。高額のゴルフ会員権を持つことがステータスであったことは、容易に想像できる。

バブル崩壊後の現代においても、ゴルフは社交の場として機能している。

クライアントとの親睦を深めるための、いわゆる接待ゴルフだ。

ビジネスの延長として、ゴルフ練習場に通って腕を磨くひとも少なくないはずだ。

ゴルフにこだわらず、身近にいるリーダーたちの趣味を思い出してみてほしい。

彼らはなにかしらのスポーツチームに参加していたり、ジムやマラソンで体を鍛えていないだろうか。

いままで、筆者が知り合ったリーダーたちのほとんどが、継続的に運動をしていた。その種類は様々で、先に述べたゴルフをはじめ、ジムでのトレーニング、ジョギング。さらにはボルダリングやスキューバーダイビングなど、遠出も惜しまないようだった。

もちろん、文化的活動を趣味のベースとしているリーダーもいる。

しかし今回は、リーダーだからスポーツをしているのか、スポーツが得意だからリーダーなのか、この疑問について解きほぐしていきたい。

スポーツで体を動かし、気持ちのオンオフを切り替えて、複雑な経営戦略を構築している可能性は十分にある。

その反面、企業リーダーは経営状況や、リブランディングが思うように改善されなかったときに感じるストレスを、趣味のスポーツでスランプに陥った場合、解消どころか増長させてしまう可能性もある。

スポーツのストレスが負担になる場合、思い切ってやめてしまうだろうが、継続をしているリーダーが多いということは、やはりなんらかのメリットがあるのだろう。

ここは、リーダーとスポーツの間にある、共通の理念を探る価値がありそうだ。

スポーツ経験者、またはスポーツ継続中の、世界的リーダーを参考にしてみよう。

Young Boss

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バラク・オバマ大統領

アメリカのバラク・オバマ大統領は、高額な医療費対策として医療保険制度改革を重要政策として掲げており、二期目在任中の2010年に医療保険改革法案を成立させている。

また、同性婚を支持することを表明しており、2015年の最高裁の判決によりアメリカ全州で同性婚が認められるようになった。

このような、柔軟性に富んだ政治思想が高い支持率を得ているようだ。

そんなオバマ大統領は、演説に「You」、「We」、「Change」を多用しており、国民と政治の垣根を取り払うような言葉を用いることで、アメリカという国家のインナーブランディングに熱心なように思える。もっとも、大国の大統領なのだから当然のことではある。

政治家としての顔についてはニュースや新聞などから伝わって来るので、このあたりで割愛させてもらい、オバマ大統領のプライベートについて調べてみよう。

国家のリーダーである彼も、プライベートではスポーツがお好きなようだ。

かつてはバスケ、ベースボール、ゴルフを好み、現在も早朝にジョギングをすることを日課にしているという。

分刻みのスケージュールをこなしているのだから、オフの時間帯ぐらい、ゆっくりと体を休めればいいじゃないか。運動をするから離れてしまった筆者は、そう思ってしまう。

では、他のリーダーたちはどうだろうか。

Apple社CEO ティム・クック

Appleの創始者、スティーブ・ジョブズ氏亡き後、新たにCEOに就任したティム・クック氏はどうだろうか。

Cook氏は腰が低くて口調は柔らかく、だれに対しても丁寧に対応するという。だが仕事ぶりは非常に熱心で、自身を含む周囲の状況をすべて事細かに把握しており、鋼の精神をもって物事に立ち向かう姿勢をもっている(http://news.mynavi.jp

というクック氏に、温厚で物静かな人物像を描くだろう。

しかし、学生時代は熱心なフットボールプレイヤーだったそうだ。

『VOGUE』編集長 アナ・ウインター

世界のファッショントレンドに絶大な影響力があると言われる、女性ファッション誌『VOGUE』のアナ・ウインター編集長も、ファッションアイコンとしての体型維持のためか、テニスを日課としている。

やはりリーダーは、スポーツから重要なマインドやパフォーマンス性を吸収しているにちがいない。

スポーツを通じてひとは何を得ているのか、スポーツ心理学者の見解を参考にしながら、リーダーに求められているものとの共通項をまとめてみよう。

Young business girl on the phone

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1 明確な目標設定


まず、スポーツをするにあたり、大会で好成績をおさめたい、純粋に技術の向上をさせたい、筋肉量を増やしたいなど、個々の目標が掲げられる。

その目標を達成するためには、自分がなにをすべきかを考えなければならない。

2 プランニング


なにをすべきかを導き出すためには、現状のスペックを把握することとなるだろう。

具体的に弱点と秀でた点をを分析し、目標達成のための戦略を立てるのだ。

この作業は企業経営でも同じだ。目標を設定するために、経営状況や組織の現状を把握する。弱点を克服し、補強するにはなにが必要なのか、蓋をしておきたい面にも目を向けるだろう。

スポーツを通じて、リーダーは目標と実際の力量との差を直感的に感じ取る力を養っているのかもしれない。

3 メンタルコントロール


トレーニングをはじめると、ウィークポイントを知ることになる。イメージではクリアできそうなことが、実際にやってみるとできない。そこで改めて、ウィークポーントを乗り越えるために軌道修正をする。

修正をせずに継続するか、思い切って修正案に則るか、ちいさな葛藤や苛立ちも生まれるだろう。

このときの判断力とタイミングが、効率的なトレーニング結果を得るか、逃すかの差となり、ここでも失敗と挫折を経験する。

このように、スポーツで度々沸き起こる負の感情を認め、冷静になるためには自身の実力を再検証し、問題点を自分自身に提示することになるだろう。そうした行程を繰り返し、精神力も鍛えているのだ。

スポーツをプレイするときに感じるプレッシャーや、目に見える成長を待つ間に感じるストレスは、ちいさな目標を達成するたびに解消され、また次の目標に向かうバネとなる。

忍耐と継続する努力が結果となって跳ね返ってくることは、著名なスポーツ選手たちが口を酸っぱくして述べているが、まったくその通りなのだ。

彼らの言う忍耐と努力は、肉体的トレーニングに耐えることではなく、メンタルトレーニングを指すことが多いだろう。

4 イメージトレーニング


なりたい自分をイメージして、そこに至るまでのトレーニングや自分の姿をイメージするが、前向きなイメージと実際の進捗のギャップに、何度も心が折れそうになるだろう。

しかし積み重なる失敗は貴重なヒントとなり、失敗から回避法を学び、肉体への負荷は必要最低限にとどめ、最大の効果を得ようと軌道修正を繰り返しながら、技術習得していく。

5 リラックス


イメージトレーニングと現状の照らし合わせの段階に至ると、メンタル、肉体面での限界値を見極め、休息を取り入れるリラクゼーションコントロールも、必要不可欠だ。

なにかを成し遂げるには、何事も忍耐と継続が必須だし、肉体を鍛える行程には精神を鍛えなければならない。

だが、忍耐と継続、努力だけに固執すると、必ずストレスがたまる。

適度なストレスを刺激として残す程度に、定期的に身も心もリラックスさせることがツウのスポーツマンだ。

同時に、プランAがだめならば、プランBだというような柔軟性に富んだ思考と決断力を培うことが、リーダーとして成功する秘訣のひとつなのかもしれない。

Happy kids laying on grass with golden goblet

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最後に、チームプレイでは統率力や協調性を求めらえるし、個人プレイではセルフマネジメント能力を求められる。

自己分析をするには冷静な判断力を要するし、スポーツに取り組む際には集中力や予測能力をフルで活かすことになるだろう。

書き連ねてしまえばたいした発見ではないが、世のリーダーたちがスポーツで学んでいることは、リーダーとして大いに役立つ能力の維持、開発になってることだろう。

リーダーたちはきっと、体を鍛えながら精神を磨き、万全な体調を維持することで、仕事においても最高のパフォーマンスを発揮しようとしているのだ。

スポーツが得意だからリーダーになったのでも、リーダーだからスポーツをやっているのではなく、リーダーたちは継続している文化的趣味を含めた活動の中から、リーダーシップに必要なものを吸収して、アウトプットすることに長けているようだ。

言い換えれば、仕事に関係のないようなことから、仕事に必要なスキルとして転換する能力が高いのだ。人生、無駄な時間はないということか。